HIJIRI TOUGANE
貫入釉の陶磁でできた腕が、宝飾のようなカップを支える東金聖の代表作

Ceramic Artist & Contemporary Artist

HIJIRI TOUGANE

陶芸家 / 現代美術家

岐阜・土岐 — 魅せるアトリエ 多治見

SCROLL
§ I Works

三つの世界

異なる素材と手法を用いながら、いずれも「時代を写し未来に残せるか」という問いを根底に持つ。

深紅の羽と金の多面体で構成された抽象彫刻《もののけ魂》と、宝飾のカップ 01

SCULPTURE

彫刻

《もののけ魂》 2018–

人工の廃材に羽と苔、金、陶磁を組み合わせ、境界の曖昧な生命の魂をかたちにする。

赤とゴールドのキャプテンティーカップ&ソーサー・シリンダー 02

VESSELS

《魅せる器、繋ぐ技法》 2014–

限界まで絞られた脚の上に大ぶりの碗をのせ、内側には重厚な金を焼き付ける。美濃の技法「ガバいこみ」。

金と青が層になったアクリル板の絵画 03

PAINTING

絵画

Supernova Explosions

細胞分裂とビックバン、DNAと魂。ミクロとマクロの世界をアクリル板の層に重ねて描く。

§ II About

東金聖について

東金聖のポートレート
HIJIRI TOUGANE

Profile

東金聖(とうがね ひじり)は、岐阜県土岐市を拠点に活動する日本人の陶芸家・美術作家。

東京都出身。幼少期にイギリスに留学し、日本の高校卒業後にアメリカで美術を学ぶ。2012年、サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート大学卒業。

等身大の陶磁製人体彫刻をはじめ、器作品、抽象彫刻など多岐にわたる表現を展開し、国内外で精力的に活動している。

Artist Statement

私の作品は、「時間の経過」「伝統技術の継承」「人間存在の曖昧さ」といったテーマを軸にしています。

代表作である等身大の陶磁人体彫刻では、生命の痕跡や精神性を永続するかたちとして陶に刻むことを試みています。

また、美濃の伝統技法「ガバいこみ」を現代的に再解釈した器シリーズでは、「使う器」と「観る彫刻」の境界を問い直す作品を展開しています。

近年は《もののけ魂》シリーズに取り組み、人工物と自然物の融合によって、人間の存在の矛盾や曖昧さ、そして自然との関係性を表現しています。

私は、伝統と革新、精神と物質、工芸と美術といった二項の「あわい(狭間)」にこそ、今の表現の可能性があると信じ、制作を続けています。

Biography

  • 東京都生まれ。
  • 2012年アカデミー・オブ・アート大学彫刻科卒業(サンフランシスコ)。
  • 在学中、2010年「Spring Show」(サンフランシスコ)にてCeramic部門1位受賞。同年、サンフランシスコ動物園にて公共アートを制作。
  • 2012年「Oakwilde Ranch’s 5th Annual Spring Sculpture Show」(カリフォルニア)にてBest of Show受賞。
  • 2013年「National Council on Education for the Ceramic Arts」(ヒューストン)、2014年「Annual California Conference for the Advancement of Ceramic Art」(カリフォルニア)出展。
  • 2018年「SHIBUYA STYLE Vo.12」(西武渋谷店 / 東京)、2019年個展「REALIZATION」(西武渋谷店 / 東京)開催。
  • 2022年 NHK WORLD NEWS「Modern Artist Makes Minoyaki for the 21st Century」にて特集放映。
  • 2023年 個展「Endless Waltz」(深圳 / 中国)開催。同年『VOGUE JAPAN』1月号「伝統と革新」特集掲載。
  • 2024年 個展「はじめまして、東金聖です。」(京都蔦屋書店 / 京都)開催。
  • 2025年 J-WAVE + FM COCOLO×京都芸術大学 特別番組「WHAT’S ART 2025」ゲスト出演。
  • 同年『VOGUE JAPAN × Dior』特集「日本のサヴォワールフェールを未来へつなぐ担い手」に選出。
  • 同年「刻む、継ぐ、揺らぐ」(GINZA SIX / 東京)出展。
§ III Atelier

「魅せるアトリエ」と「ガバいこみ」

ショーウィンドウ越しに見える「魅せるアトリエ」。深いピンクの壁に金の鳥籠と黒いフリンジ、金の額縁が並ぶ

私、東金聖の器は「ガバいこみ」形成技法でできています。吸水性に優れた石膏型に流し込まれる泥状の土の水分を吸い固めて形成する技法です。作品に見られる小さなオブジェやクリスタルの台座、額縁、これら全てが一体となった土で成り立っています。こんな形を生み出せる唯一の技法なのです。

かつて美濃焼の製陶産業を支えたこの技法で作られた器は「宝石のような高価な器」として世界中の製陶産業に衝撃を与え魅了しました。その後、時代は大量生産、大量消費へとシフトし人口の最も多い消費者層に合わせた安価な価格帯の商品製造を中心としたため、お金と時間の掛かる「手作り製造品」は「機械製造品」へと代わっていきました。製陶産業は勢いを増しました。しかしながら、得る物があれば失うものがあるものです。

産業から失われたのは、人が人の手へ繋ぐ「技法」でした。近代になり、自宅で過ごす時間が増え屋内を装飾する器を探し求める人が世界中で増えました。陶芸作家が作る高価な手作りの器が世界中で求められるようになったのです。私を含め、多くの陶芸作家の生産数は製陶産業の生産数に比べればごく僅か。需要があっても供給が追いつかないのです。2021年、私は器作品の製作を依頼できる製陶産業を見つけるため美濃焼中を探しました。そこで知ったのは「かつての手作りはもうできなくなってしまった」と言う現実でした。原因は、長年に渡る手作り需要の減少で技術者が不要となり、技術そのものが不要となった事でした。私はこうして自分の器作りにおける使命が「需要を作ること」と「後継者を促すこと」だと感じました。

2023年4月、「器を作るってクールだね!」「すごい!」「やってみたい!」「製陶産業でもう一度手作り品にチャレンジしたい」こんな言葉が産業と次世代を担うジェネレーションの間に産まれ、新たなる後継者が増えてゆき、産業に新風が巻き起こることを願い、私は2023年5月に、作家として助けられた美濃焼の地に、観光地であるオリベストリートの路面に、賛同してくださった複合施設THE GROUND MINOにて、ショーウィンドウ付きアトリエ「魅せるアトリエ」を設けました。

「この手で繋ぎたい」 そう思ってもらえるように、私は作陶し続けます。

雨の日のショーウィンドウ。金の額縁と黒いフリンジの什器に器が並ぶ「魅せるアトリエ」

Address

〒507-0033 岐阜県多治見市本町6丁目2
THE GROUND MINO 施設内

※アトリエの中は製作所となっており、アトリエ内へのお立ち寄りは控えさせていただいております。また、アトリエでの製作日時は不定期ですので、企画案件等での訪問をご希望される場合は、当サイトの「お問い合わせ」より訪問内容を記載の上アポイントメントをお取り下さい。

§ V Information

ご案内

特注について

特注はお一人につき2つまでと致しております。年間お申し込みいただける人数には限りがございます。ご注文の際は「contact」より詳細をご記入の上お申し込みください。納期は依頼日よりおよそ半年〜1年となります。

コレクターズボックスについて

2025年より作品12点を専用収納ボックスと共に販売いたします。コレクターズボックスの詳細やお申し込みは当サイトの「CONTACT」よりお願い申し上げます。私がいなくなった後は、美術館など、次世代に「ガバ鋳込み作品」を残せる場所への寄贈を約束して頂ける方のみに販売させていただきたいと思います。年間3枠を想定しております。